読書録

読書録6 『スタートアップ投資ガイドブック』 小川周哉他 日経BP

本書は2020年秋あたりに書店でよく見かけた本だったと記憶しています。買おうか買うまいか逡巡していたところ、友人が購入して非常に面白かったということで購入しました。タイトル通りスタートアップに関する書籍(ざっくり。。。)ですが、下記にメモしていた点を記載していきます。

本書を読んだのはスタートアップへの転職を本気で考えていた時でしたが、改めて読み返してみるといろいろ体系的に書かれている印象です。スタートアップ業界に管理として就職される際には一読されるのもいいかもしれませんね。

p64『つまりスタートアップ・ファイナンスにおけるラウンドとは、必要な資金を調達するに際し、なるべく分けてそれを実施し、かつ株価を引き上げていくことにより、少しでも既発行株式の希釈かを不正ぢく、というコンセプトが現れたものということになる』『起業家の側から見れば、資金調達をする際の企業価値は高ければ高いほど好ましい(自らの保有する株式のシェアの希釈化を避けることができる)』

p106『よく起業家やスタートアップから問われる質問の一つに、「いくら調達よいと思いますか」という質問がある。これは難問で、正解のある話ではないが、投資家(特にVC)は、メジャーラウンドであれば「調達後一年前後で使い切る(使い切ろうとする)金額程度ではないか」という感覚でいることが比較的に多いように思われる。』『起業家や特に先発の投資家にとっては、「何年も会社が回るほどの資金を一度で調達することは適切ではない。」という視点も出てくることになる』

p127『優先残余財産分配 (A)コンセプト 前述のとおり、「残余財産の分配」とは、会社を解散・清算した場合に残った財産(残余財産)を株主に分配する手続きのことである。会社法は、この「残余財産の分配」について、配当額や配当順序を株式の種類ごとに差別化することを認めている。したがって、例えば、「残余財産の分配をする際は、まずA種優先株主にXX円を分配し、余りがあれば残額をA種優先株主と普通株主に平等に分配する」といった設計が可能となる』

p139 『属人的な定め これまで述べてきた「種類株式」という制度は、株式の内容に差異を設けるものである。これに対して、スタートアップのような非公開会社においては、株式の内容を同一に保ったまま、「株主ごとに」取扱いを区別する制度がある。・・・』


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