読書録3 『バリュエーションの教科書』 森生明 東洋経済新報社

読書録

こちらはTwitterで流れてきた本です。
正直Twitterやっている人々のリアルのステータスは全く分からないですが、いろいろおすすめ本が流れてくるので、片っ端から買いあさっています。バリュエーションの教科書は何冊か買いました。実務では使用しないので、耳年増になっている感は否めないのですが、来るべき日に備えいろいろ読んでいる感じです。

この本はバリュエーションの概念がシンプルに記載されていて、とにかくわかりやすい、というのが第一印象です。会計などの知識が多くなくてもすらすら読めると思います。

この本を読んだ当時、日本株の個別株の投資に精を出しており、
PBR(時価総額/純資産簿価)=PER(時価総額/純利益) × ROE(純利益/純資産簿価)
と記載されたこの数式を見て、書物で読んできたことと現実世界がリンクしてる~!、
というのを強く感じたことを覚えています。

他にポストイットをつけてたのは、
P61 『事業会社のM&A価格算定において最も登場頻度の高い倍率指標は、PERでもFCF倍率でもなく、EBITDA倍率(EV/EBITA倍率)だ。』という点。実際は面倒な価格算定ではなく、EBITDAという会計数値から算出される指標を用いて計算された指標が多く使われているというのはとても腹落ちしました。

P95『どの事業に分散してポートフォリオを組むかは投資家が自由に決めればよいことなのに・・・』『多角化企業は、1つの持ち株会社の傘下に事業会社をぶら下げることの合理性の説明責任が面倒な組織形態なのである。・・・』『コングロマリッドディスカウント状態は「たくさんの役員を抱えた本社機能をなんとかしたほうが効率が良くなるのでは?」という市場からのメッセージ・・・』この辺りは言いたいことはわかりますが、投資家からすれば、ある種アクティブファンドに投資するという感覚なのでしょうかね。
よくわからない人が運営するアクティブファンドよりは、運営者の顔がわかるファンドの方がそれだけ将来の実績は読めるよね?という話かなと。

P151『・・・rは何パーセントが正しく、gは何パーセントが正しいのかを別個に議論する必要はなく、r-gとして何パーセントが適切なのかをざっくりつかまえることが、経営者視点で重要なのである。』
本書で強調される数式の一つがPV(現在価値)=C(今のキャッシュフロー)/r(割引率)-g(成長率)ですが、この式の考え方を説いています。
まぁrもgもなかなか算定するのは難しいので、結局EBITDA倍率が基本的には使われるのかなと。。。

P157『経営者として理解しておくべきは、それら専門家の調査レポートが買収にどう影響するのかの視点を見失わないこと、すなわち、「発見された課題は買収価格の調整で解決できるのもなのか、買収契約書でリスク負担につき合意すればいいのか、それとも、案件そのものを見送るべきか、を判断するための要素を取りそろえるのがDD作業の目的である」・・・』

P157『企業価値=足元の利益・キャッシュフロー×倍率』『株主価値=企業価値-有利子負債』
これはシンプルな式ですが、改めて頭に叩き込んでおきたいですね。

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